「先生の話が聞けなくてよく注意される」
「運動は得意だけど、漢字が全く覚えられない」
「持ち物の準備や整理ができない」
「今は親が何とか支えているけど、中学校や高校では先生の援助がないと苦戦しそう」 など
上記のような「気になる子」は、持って生まれた発達特性(強い個性)ゆえに発達に大きな凸凹が生じやすく、生活や学習上で配慮が必要となってきます。「サポートファイル」は、こうした何らかの支援を必要としている子どもの発達を応援するツールです。
保護者と学校園の先生が相談をしながら一緒に支援計画等を作成し、就学・進学時にも次校園へ引き継いでいくことで、一貫した支援を長期的に積み上げていくことができます。
「うちの子どもにも必要かな」と思われたら、通っておられる学校園や健康課までお気軽にご相談ください。
【サポートファイル Q&A】
Q.誰が書くの?
A.小さいときの記録は健康課保健師が、その後は通っている園や学校の先生が、保護者と相談しながら書いて
いきます。
Q.どんな内容なの?
A.健診や相談の記録、園や学校での支援の計画と記録、関係機関との連携記録などがファイルに綴られます。
Q.どうやって作るの?
A.必要と思ったら、何歳からでも作成できます。特に、入学や進級の節目には、園や学校、または健康課にぜひ
ご相談ください。
Q.どう活用するの?
A.就学時や進級時の引き継ぎの資料、担任や教科の先生との共通理解、関係機関に相談するときの資料、就労に
必要な援助の依頼など
Q.メリットは?
A.子どもには・・・①発達の特性を理解してもらうことで、安心感が育ってきます。
②特性に応じた支援(一貫した支援)が受けられることで、成長の伸びが大きくなります。
③進学・進級時の移行による二次障害の予防ができます。
保護者には・・・①社会的なサポートを受けているので、安心です。
②引継ぎ時の心理的な負担を軽減することができます。
③学校園や関係機関との情報共有が図りやすくなります。
④大人になって、幼少期・学童期の情報が必要になったときに便利です。
教師には・・・・①情報が1冊にまとめられているので、見やすく、特性も理解しやすくなります。
②保護者や関係機関との情報共有が図りやすくなります。
Q.申請手続きの方法は?
A.「多可町サポートファイル作成申請書及び同意書」と「フェースシート」を健康課へ提出してくださ
い。
(用紙は健康課・こども未来課・学校園にあります)
直接申し込まれても、学校園を通して申し込まれても結構です。お子様がサポートファイルの対象として適
切かどうか関係者で確認できたら受理となり、作成がスタートします。
Q.学校園へ引継ぐまでの流れは
A.申請の受付が完了しますと、健康課から発達支援記録を作成するにあたって必要な情報を提供していた
だく情報提供書(生育歴・現在の様子、健診や発達相談・発達支援に関すること)をお渡しします。ご記入の
上、健康課へ提出してください。
⇓
健康課保健師が保護者の方と面接をし、発達支援記録を作成します。その後、保護者に確認をして
いただきます。
⇓
発達支援記録の最終確認が取れれば、「フェースシート」「発達支援記録」をブルーファイルにとじて、お子
様の通っておられる園や学校に引き継ぎます。
Q.詳しい内容は?
A.《就学前》 園の先生と一緒に作成する「長期個別の支援計画」は、3年ごとに1枚の様式です。
「短期個別の支援計画」は毎年1枚作成します。(前期と後期に分けて作成する場合もありま
す)
《小中学校》小中学校の先生と一緒に作成する「教育支援計画」は、3年ごとに1枚の様式です。
「指導計画」は毎年1枚作成します。
《高等学校》高等学校の先生と一緒に作成する「個別の教育支援計画及び指導計画」は毎年1枚作成します。
卒業時には、「進学に向けての移行支援計画」や「就労に向けての移行支援計画」を作成しま
す。
《北はりま特別支援学校》
入学後は北はりま特別支援学校の様式を使用して、サポートファイルにはさみこみます。
※作成する時期によって、内容が違います。
たとえば小学校入学後に作成をスタートされる方は、小学校の様式からはさみこんでいきます。中学校や高校
から作成をスタートされる場合も同様です。それ以前の支援の情報は以前に支援していただいた先生から情報
提供してもらうこともありますが、必要に応じて、保護者から今の担任の先生に伝えていただけると助かりま
す。
Q.サポートファイルの活用方法~年間スケジュール~は?
A.年間のスケジュールは以下のとおりになります。(時期は多少ずれることがあります)
《4月頃:学校園で引き継ぎ》
・新しい学校への引継ぎに同席して、過ごし方や配慮点など、意見交換することができます。
《5月頃:学校園から確認》
・保護者の意見や希望をしっかり伝えましょう。
・関係機関と学校園の先生のパイプができます。
《6月・10月頃:前期・後期の計画についての相談》
・懇談等で見せてもらいながら、話ができます。
・病院や相談機関に行かれる時は、事前に学校園に連絡して、貸出してもらって持参されると、今までの経
過がわかって便利です。必要な部分をあらかじめコピーして手元に置いておくことも可能です。
・病院や相談機関に行った後、学校園へ報告すると、どんな内容だったかを記入しておいてもらえます。薬
の変更なども伝えておきましょう。
・家庭であったエピソードを学校園に伝えると、記録しておいてもらえて、子ども理解に有効です。
《2月~3月:年間のまとめと引継ぎについて相談》
・この1年の記録を先生に見せてもらって、内容について話し合いましょう。関係機関に行った記録を整理
したり、次年度に向けて引き継いでおきたいエピソード、あらたに必要になった合理的配慮など、先生と
相談して書き加えておいてもらったりしましょう。
・卒業、進学の年には、どんな形でいつ引き継がれるのか、予定を聞いて、同席の希望を伝えます。
《高等学校卒業時:返却》
・高等学校卒業時にはサポートファイルを保護者に返却します。
(返却前に進学・就職の移行支援計画を作成します)
※卒業前に早めに学校や事務局(多可町健康課0795-32-5121)と、今後の支援の継続に
ついてご相談ください。
★大学進学の場合、保護者から入学される大学の学生支援課に連絡して、支援の計画について相談してくだ
さい。
★サポートを受けて就職する場合は、学校、健康課、福祉課で調整して、就職先に支援を引
き継ぐことになります。
Q.作成を中止したいときは?
A.サポートファイルは、お子様の状態や保護者のご意向によって中止することができますが、中止についてはま
ず学校園や事務局にご相談ください。発達にアンバランスが大きい場合は環境の変化の影響を受けやすく、今
は問題がなくても将来的にまたサポートが必要になることも考えられます。ご連絡いただくと学校園で長期的
な視点で検討します。また日頃つながっておられる専門機関の意見なども参考にさせていただけると有難いで
す。長期的な視点で有効に活用するために、ご理解ご協力をよろしくお願いします。
*中止される場合、サポートファイルは保護者に返却いたします。再発行はできませんのでご了承ください。
(返却後のサポートファイルのコピー及び原本の一部の保管はしておりません)
Q.サポートファイルの返却については?
A.高校卒業時、進学先や就職先に必要に応じて移行支援計画を作成した後、学校時代に積み上げてきたサポート
ファイルは保護者に返却します。そのときの同席者は保護者、担任、健康課などの関係機関です。
Q.高等学校等卒業後については?
A.就労後、就労期の個別支援計画を作成することができます。また、転職をされる場合には就労(転職)時の情
報提供書を作成することもできます。卒業後のサポートについては健康課(☎0795-32-5121)または福祉課
(☎0795-32-5120)へご相談ください。
【問い合わせ先】
多可町健康課 電話 0795-32-5121(直通)