ファッションモールや大型店舗に行けば、最新アイテムがズラリ。色や形はバラエティに富み、かつ洒脱です。
今風のファッションが安価に、誰でも楽しめるようになりました。そんな時代に「長きにわたり培われてきた技術が消えかけている」と話すのが堀井悠次さん。兵庫県西脇市の店舗兼アトリエで、鞄を中心とした革製品を製作する職人です。
堀井さんは2020年11月末、クラウドファンディング※を立ち上げました。テーマは「播州織の廃棄生地」と「その行く先」。革を扱う職人が、なぜ播州織をテーマにしたのか気になり、さっそく取材を申し込むと ――
「西脇は100点。完全に好きです」「1年で2年分やる」「今日が全盛期」など、情熱むき出しの発言が連続。
もの作りや活動をする人であれば、触発されること請け合いのインタビュー、前編・後編でお届けします。
※クラウドファンディング:インターネット上で不特定多数の人々から資金を調達する仕組み。
サービス・システム・運営サイトは多岐に渡るが、基本的には「起案者」が新しいサービスや製品などを提案(プロジェクト)し、賛同したユーザーが寄付をする。
クラウドファンディングの特徴は、寄付額に応じた返礼品=リターン。寄付をしたユーザーは考案者が用意したイベントの参加チケットやオリジナルグッズ、新商品、新製品の先行購入権などリターン品を受け取る。
プロフィール
堀井悠次(Horii Yuji)
平成元年生まれ。大学卒業後、商社に就職するもモノづくりへの道が諦められず職人の世界へ。26歳で鞄職人として独立。2017年自身のブランドPAGOT(パゴット) をスタートさせる。現在は3人の子どもと一緒に西脇での生活を満喫している。