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┣【 たか歩き/006 】良コンテンツ、良配信者を求めるYOUTUBE

地域おこし協力隊がカメラ片手に多可町を歩き、その様子をリポします

条件を満たせばPRの自動化も

 

 こんにちは。たかおこし隊の黒川です。

 本日のテーマはYOUTUBE。

 アカウントさえあれば、無料で個人チャンネルの開設が可能な、ワールドワイド(月間の利用者数は20億人超)な動画共有サービスです。

 「チャンネル開設? なんのことか分からない……」という方には、「テレビ番組を始める感じ!」といえば伝わるでしょうか?

 消えかかった芸能人が動画配信をきっかけに復活したり、無名の人が全国的な知名度を得て年収1億を超えたり……新手の犯罪に使われることもあり、なにかと賑わしいYOUTUBE。

 自らチャンネル開設や動画配信をしなくても、サイトに公開された動画は見られます。
 さらに評価やコメントが可能で、国境を超えた交流も行えるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の代表格です。 

 長い記事になったので、プロモーションなどに使う際の運用モデルを1つ、先にまとめます。

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<YOUTUBE開始~運用の流れ>
・テーマのリサーチ
・見込み客の設定
 →見込み客が求めるものを提供する

・LP(ランディングページ。YOUTUBEから移動してもらうネット上の情報・広告ページ)の制作
 →見込み客が求めるものに対し、2~3割の答えが見つかる素材や企画をプレゼント

・YOUTUBEにチャンネルを開設
 →その際、ジャンルは絞り込む
 →ジャンルを絞らないとYOUTUBEがプッシュしてくれない

・テーマに関する動画を発信
 →動画のクオリティよりはペースと雰囲気、設定を大事に
 →機材や撮影環境の向上は後回しでいい
 →ファンづくりを最優先
 →別サイトにUPした動画のPRやリンクは厳禁(YOUTUBEの評価が下がる)

・ファンやヘビーユーザーのリスト化
 →定期的なメッセージ(メールマガジン、LINE公式アカウント、セミナー)
 →ファンになってくれてから1か月目、3か月目、6か月目など、人によって段階に分け、メッセージ内容を変化させることが重要
 →すべてはチャンネル創設前に練り上げた「目的」のために行う
 
・動画外のリアルイベントや企画の開催
 →セミナー、販売会、お茶会、オンラインの催しでもよし。

・ファンの声から新たな動画の企画→座組・サイクル化→動画やコンセプトの点検→ブラッシュアップ→動画の制作と公開
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 上のような循環ができあがれば、ユーザーや新規顧客の獲得、ファンの増員、効果的なリスト補強も自動化。広報に費やす時間や資金力に限りがあろうと、運営チャンネルが代替品以上の威力を発揮……してくれる場合があります。「なんのことかわからないけど、気になる」という方はご一報ください。

 成果を出すために欠かせないのが、条件を踏まえた制作・運営、いくばくかの運(笑)そして、準備です。
 チャンネル開始前の念入りなリサーチとジャンル決め、チャンネルの性格決定、見込み客の具体的なイメージングは欠かせません。

 ……難しそうですか? 

 難しそうですよね。

 ぼくも学習を続けてます。昨日はYOUTUBEに関するセミナーを受講し、散らばっていたメモも整理しました。

 

▼方向性を明確にしたYOUTUBE

 多可町に来る前、店舗のSNS・ホームページ運用を請け負っていました。

 「Instagramで売り上げ50%UP!」とか「公式LINEアカウントの利用で優良顧客を大勢ゲット♪」みたいな景気のいい使い方ではなく、ごくごくナチュラルな広報としての動かし方です。
 とはいえ、こういった一般的なレベルでさえ、動画の需要がぐんと増えました。

 Twitterにしても、写真&テキストの投稿より、動画のリアクションが増加。
 きちんと撮った写真と詳細なテキストを組み合わせるより、さっと撮った動画のほうが好まれるようになったのです。

 そんなご時世に存在感を際立たせるのがYOUTUBE。いわずと知れた世界最大の動画サイトです。

 

▼動画プラットフォームは未来型ジェット機?

 「交通インフラの発明と人・物の移動速度が世界を広げ、社会を変えた」といった学者がいます。
 人間の移動スタイルが徒歩から乗馬に代わると、行動範囲・生活圏は広がり、多くの荷物が運ばれる。
 さらに自転車や車、列車、船、新幹線 ―― 飛行機にいたっては海と空をものともせず、人間を血液のように循環させると同時に、こうした乗り物は貨物の運搬量も跳ね上げますよね。
 また、乗り物の開発・普及によってもたらされる重要な事柄が、もう1つ。
 それは高速化 ―― 「速度」です。
 遠くまで沢山「速く」運べる/移動できることで経済が回り、大きくなり、人の生息域やライフスタイル、テクノロジー……あらゆる事柄が変わった、と。
 シンプルな因果関係ですね。

 上のような変化と同じ現象が、いま、IT・情報社会にも起きていて、YOUTUBEはその最前線です。 
 こと情報の伝達に関し、動画サイトほど情報を大量に速く、距離なく、大勢に届ける方法/ツールは稀ですし、ますますニーズが高まっています。

 昨日、セミナー中に「へぇー」と思ったのは、「YOUTUBE側が運営方針を転換した」という話。
 転換といいますか、運営側が優良チャンネルを推し、ユーザーに有利で有益な運営を明確に打ち出しはじめたというのです。
 裏を返せば、YOUTUBEはサービスとコンテンツを揺るぎないものにすべく、良コンテンツを作り出す配信者を選定し、囲い込みを始めたと考えられます。
 
 こうした運営の変化も重なり、現在、動画テーマ(ジャンルや業態、製品、サービスなど)が絞れる企業/個人にはチャンスタイムです。
 
 ちいさなグループや予算に限りがある企業、個人事業主であっても、というか、こういったユーザーだからこそ、自分の特長を見つけやすく、発信へのハードルは低いはず。
 分かりやすい動画ジャンルを決め(料理、エクササイズ、美容、金融など)、そのなかで際立つように方向づけをし、独自性があれば(キャラクターや扱う情報・製品など、どこかに)、難しいことをしなくても視聴者のリアクションを獲得しやすい状況です。

 さらに、YOUTUBE側は「良」と認めたチャンネルの動画を、ほかのユーザーのお気に入りリストに掲載。
 この仕組みはチャンネル運営者にとって、他力によるファン・登録者の獲得を意味し、今後ますます、活動・経営・セールスが助けられるでしょう。
 

▼準備に賭けろ!

 YOUTUBEに認定されるには、手の込んだ動画を時間・お金をかけて製作するより、「どんなユーザーに、何を、どのように、どこを結果・ゴールとして動画を公開するか」を徹底的に練り上げるのが先決。
 運営スタイルやジャンルの絞り込み、ターゲットの設定など、YOUTUBEチャンネルを始める前に念入りな準備をすれば、配信動画がターゲットとする視聴者に届きやすくなったり、質のよい反響が増えたりします。

 準備といえば、思い出す話があります。ぼくが駆け出しデザイナーだった頃、お世話になった方が聞かせてくれたアドバイスです。

 「デザインに使う労力は、全パワーの2割くらいかなぁ」

 え?と思いました。2割……少なくないですか?

 残りの8割はどこにいったのか……慣れたクライアントの案件は流れでちょいちょいとこなしているはず……ないよな、まさかだよな……

 心配は杞憂に終わりました。先輩デザイナーがフルパワーを費やしていたのは、「事前準備」。「案件で抜群の成果を出すには、実制作よりも準備に時間をかけないとね」と教えてくれました。

 たとえば、企業ロゴを作るとします。クライアントの競合企業はリサーチしますが、さらに見込み客が使うであろう路線、大通り沿いの企業ロゴまで調べた上で、数十年先を見越したデザインを提案するのです。
 もちろん、クライアントの理念やコンセプト、歴史、地域の環境・風土を屋台骨に。

 このときすでに、農業分野のデザインで知られていた先輩。全国の農家さんから篤い信頼を得ながら、センスと経験に依存せず、精密に調べ、デザインワークの手前に時間と労力を注ぎ込んでいる……そんなクリエイティブの核心を聞き、ぶん殴られたような衝撃がありました、がつーんと。

 先日、お話を伺ったカメラマンの井上周邦さんも、リサーチが大事だとおっしゃっていました。

 【 たか歩き/004 】井上周邦さんの写真撮影講習.1 
 https://www.town.taka.lg.jp/category_guide/detail/id=28342

 簡単に始められるYOUTUBEにしても、きっと同じなのだろうと思います。
 

▼Googleが猛烈プッシュ

 YOUTUBEはしばらく、右肩上がりで成長するでしょう。時代に合っているだけではなく、親会社がGoogleだからです。

 何かを調べることを意味する「ぐぐる」は、日本語辞書に載っているのでは?と思うほど(実際に掲載されてるかも)、すでに日本語と化した感があります。
 検索シェアを牛耳り(?)、世界的な影響力を有するIT企業が、傘下の稼ぎ頭をプッシュしたら、どうなるでしょう……? 
 ちなみに、世界2位の検索ツールがYOUTUBE。ユーザーの年齢層も幅広く、広告媒体としての価値も高まっています。

 TwitterやFB、Instagramもユーザーが多いSNSですが、サービス側がユーザー・運営者をプッシュすることはありません。運営者が自発的に他ユーザーの獲得を目指さなければ、フォロワーは増えない仕組みです。
 YOUTUBEはほかのSNSとの差別化を図ったのでしょう。上にすこし書きましたが、推しユーザー/チャンネルをプッシュする姿勢が見えてきました。

 こうした状況を鑑みても、しばらくはYOUTUBEのユーザー増加・広告媒体としての価値上昇は止まないと思われます。

 運営のリスクはあります。手間もかかる。それでも、情報を発信したり、取り組みを宣伝したりする必要がある人・企業は、総合的なプラスが大きいといえます。
 

▼名刺代わりの動画プラットフォーム

 とはいえ ―― 分かる人だけが分かること、知る人だけが知っていること、限りがあるからこそ尊いモノやコト、この世にたくさんありますよね。
 ちゃぶ台をひっくり返すようで恐縮ですが、流れに乗るだけが方法ではないと思います。
 ぼく自身、広告や情報発信の仕事をしながら、宣伝合戦やPR競争にまったく馴染めず、自分なりの働き方・生き方を選び続けた結果、多可町に移り住むこととなりました。
 これからも数値や世代、属性でくくれない個や価値、出来事に注目していくし、そのような地域・活動・経済に親近感を覚えます。

 ただ、サイズや資本とは異なる特長で勝負する企業・個人の強い味方が、ほかでもない、YOUTUBE。

 運用するにあたって、肖像権や個人情報の取り扱い、気づかぬ間の誹謗・中傷など注意が必要な点はあります。
 それでも、スマホとネット回線さえあれば簡単に始められ、誰でも利用でき、無料です(いまのところ)。 

 十数年前、自前のHPを持つ企業・店舗は少なかったですが、いまやあって当たり前の時代。
 YOUTUBEのような動画サービスも、HPと同じく、名刺代わりのプラットフォームになるかもしれません。


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<YOUTUBE開始~運用の流れ>
・テーマのリサーチ
・見込み客の設定
 →見込み客が求めるものを提供する

・LP(ランディングページ。YOUTUBEから移動してもらうネット上の情報・広告ページ)の制作
 →見込み客が求めるものに対し、2~3割の答えが見つかる素材や企画をプレゼント

・YOUTUBEにチャンネルを開設
 →その際、ジャンルは絞り込む
 →ジャンルを絞らないとYOUTUBEがプッシュしてくれない

・テーマに関する動画を発信
 →動画のクオリティよりはペースと雰囲気、設定を大事に
 →機材や撮影環境の向上は後回しでいい
 →ファンづくりを最優先
 →別サイトにUPした動画のPRやリンクは厳禁(YOUTUBEの評価が下がる)

・ファンやヘビーユーザーのリスト化
 →定期的なメッセージ(メールマガジン、LINE公式アカウント、セミナー)
 →ファンになってくれてから1か月目、3か月目、6か月目など、人によって段階に分け、メッセージ内容を変化させることが重要
 →すべてはチャンネル創設前に練り上げた「目的」のために行う
 
・動画外のリアルイベントや企画の開催
 →セミナー、販売会、お茶会、オンラインの催しでもよし。

・ファンの声から新たな動画の企画→座組・サイクル化→動画やコンセプトの点検→ブラッシュアップ→動画の制作と公開


(おわり)

連載【 たか歩き 】