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【 たか歩き/015 】キャッチコピー作成のコツ(2021年1月15日)

地域おこし協力隊がカメラ片手に多可町を歩き、その様子をリポします

目次

 「おしりだって、洗ってほしい」

 いきなりですね。たかおこし隊の黒川です。

 年明けにヒップと交信できるようになったわけではなく、さきほどのはキャッチコピーの引用。
 TOTOが1982年、温水洗浄便座「ウォシュレット」のCMで用いました。

 コピーを書いたのは仲畑貴志。「目の付けどころがシャープでしょ」など、業界で神と崇められる第一人者です。

▼参考記事
「おしりだって洗ってほしい」TOTOウォシュレットを爆発的なヒットに導いた戸川純のCM

 ぼくは当時、蒙古斑の鮮やかな桃尻時代を食っちゃ寝で過ごし、ぷくぷくに太っていたので、ウォシュレット・戸川純・おしり&キャッチコピーの威力は体感していません。
 ただ、どこかで覚えたのでしょう。
 
「おしりだって、洗ってほしい」と聞けば、「あぁ、戸川純。ウォシュレットのコピーね」と分かるし、このフレーズをそらんじた大人たちが、年甲斐もなくヒップトークで盛り上がる様子を何度も目にしました(昭和あるある?)。
 

コピーライティングのコツ

 みなさん、SNSやブログなど利用していますよね。IT化が進み「ここ数年で、ネット上に発信される情報量が、かつての500倍を超えた」なんて説もあります。洪水のような情報世界です。
 どうにか人目を惹き、その先の成果につなげるべく……文字を大きくしたり、画像や動画と文章を組み合わせたり、様々な手法が出現。
 それと同時に、セオリー(原理原則・定石)が見直されています。

 キャッチコピー作りでよく使われるのが、「ライバルの弱みを突く」。
 たとえばタクシーなら……どんなライバルがいて、どうすれば弱みが突けると思われますか? 
 案件やテーマによって異なるとはいえ、ぼくだったら……タクシーは第1に移動手段なので、ライバルといえば公共交通機関、あるいは人力(マイカーや自転車、徒歩)かな、と考えます。


<ライバルの弱点を見る>
 ここではライバルに電車を想定。さらに、その弱点を見つけます。

 ・本数に制限がある(時刻表)
 ・営業時間に終わりがある(終電)
 ・立ち乗りになるかもしれない
 ・駅からしか乗れない
 ・大きな荷物があるとき、運ぶのに苦労する
 ・ちいさな子供やペットと移動しにくい
 ・ケガや障害がある人にとって使いにくい
 ・軽犯罪の被害にあうリスク

 などなど、いくつも挙がりますよね。いま、電車の弱点を考えると、上位に挙がるのは「密」でしょう。
 駅から駅の間、車内は密室。時間帯や路線よっては、混雑に身を置くことになります。

 タクシーは運転手と密接ですが、ラッシュはありません。


<弱みを強みに>
 つぎに電車の弱みをタクシーの強味に置き換えます。
 
 ・混雑による密を回避
 ・24時間営業
 ・座れる
 ・いつでも呼べる
 ・自宅の前が駅のようなもの
 ・大荷物はトランクに
 ・子供やペットと一緒でも移動が楽々
 ・ケガや障害があっても、それなりに対応してもらえる
 ・プライバシーが守られる

 書いているうちに、「悪天候でも乗っちゃえば問題ないな」とか、「ちょっとしたセレブ感があるよね」みたいな特長が浮かびます。
 難儀な恋に悩むロンリネスさんにしてみたら、プライバシー保守の延長線上で「周りを気にせず号泣のアリアを響かせられる」のもポイントでしょうか。


<コロナ後の社会がライバル>
 こんな感じで書き留めたあれこれは、すべてキーワード。
 あとは案件やテーマ、媒体によって単語を選び、フレーズを調整するだけでコピーの完成!

 この作業こそ難しいんですが(笑)
 アイデア出し全般に通じる手法かと思い、ご紹介しました。

 そうそう、「ライバルを設定する」と書くと、いささか物騒な感じがしませんか? ぼくは……します(笑)
 大事なのは敵を作ることじゃないんですよね。では、なんのためのライバル設定かといえば、自分(クライアント)の強みの明確なキャッチ、そして言語化。
 コロナ後の社会・業界をライバルとしたとき、自分や活動にはどんな強みを際立たせられるか ―― この手法を使えば、そんな炙り出しも出来ますね。

 ちなみに、ぼくがコピーを書くときは、1発でキメに行くと必ずドツボにはまるので(泣)メッセージを最も伝えたい友人や家族を1人思い出しながら、普段使いの言葉で、会話調で、気楽にたくさん書き出します。

 

最近の取材



 年明けはこんな感じでコピーライティングを見直したり、PAGOT・堀井さんのインタビューを書いたりしていました。

 取材に関しては先週、多可町の朗読ボランティアを訪問。社会福祉協議会社協のスタッフさん及び、町内で活動されている3つのグループにお話を伺いました。
 グループの成り立ちや活動を支える原動力、「標準語で読むことが難しい」など、聞きどころが沢山。3グループに取材できたことで、対比できた点もありました。「たか歩き」に書こうと思っています。

 先日は半日、ユニークな活動形態の幼稚園に密着。こちらは動画をたくさん撮ったので、どうにか映像に……。

 

 

 


 そういえば、多可町は成人式が行われましたね。式典や運営に関わる方々が、何週間にもわたって「コロナ禍でどうなることやら……」と不安を口にしていたので、無事に開催できたのだなぁと。

▼多可町公式Instagram
https://www.instagram.com/tv/CJ3gajsp6gg/?utm_source=ig_web_copy_link

 晴れ舞台を迎えた新成人、凛々しい。こんな状況でも着飾り、懐かしい面々と再会できた感激が、映像からも伝わってきます。

 式の感激が数年……数十年後、裏方に徹した先輩(大人)や育った土地への感謝に変わったら、ぼくと一緒に(多可町にお世話になった人として)、恩返しの方法を考えてほしいです。

 新成人の皆さん、おめでとう!


                 (2021年1月15日)

連載【 たか歩き 】

▼「たか歩き」バックナンバー
https://www.town.taka.lg.jp/aruki/
取材・撮影・執筆:黒川直樹(多可町地域おこし協力隊(たかおこし隊) )