こんばんは。たかおこし隊の黒川です。
桜の蕾が膨らんできたなーと見上げていたのが数日前。一気に花がつき、びっくりしています。いよいよ桜シーズン到来です。
金曜日、役場の先輩が町内のスポットに連れて行ってくれました。川沿いや公園、寺社仏閣の境内など、あちこち……というか、多可町はいたるところに桜が咲くのですね。
「町内をぐるっと回るだけで、桜がたっぷり楽しめる。こんな贅沢なドライブコース、そうそうないっすよ」と役場の先輩に伝えたところ、「そうなん? 生まれたときからこんな感じだから、分からへん」と笑ってました。
いやいや、ほんとに! ほんとですよ! 感激してますよ!
こちら、多可町の桜スポット(一部)と開花の状況です。
▼2021年3月26日 多可町の桜開花状況
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ところで皆さん、桜の写真は思うように撮れますか?
満開の桜は壮観な見栄えなので、シャッターを切るだけで切り取れると思いきや、けっこう難しい……。桜の花は「ピンク」という先入観があり、淡かったり、白かったりで物足りない、とか。
今日はぼくがスマホで撮るなら、こんなことを気にするかなーというかんたんな撮影ポイントを、作例付きでいくつかご紹介します。
写真の撮り方はカメラマンの数だけありますし、ここに書いたのは撮影技法の正解でもなんでもないので、お気軽に読んでください。
カメラ設定を変えてみる
スマホのカメラ機能も設定が変えられます。ぼくは最近まで知りませんでした!
機種によって異なるのですが、「プロモード」とか「設定」みたいな項目があれば、触ってみてください。
撮る前に設定を変えておくと、桜を撮るのに有利な条件で撮影が始められます。
次の段落のポイントを踏まえれば、カメラの設定はオートでも、ちょっと違った写真が撮れるので、手っ取り早く簡単に始めたい方は、ここを飛ばしてください!
<桜を撮るときのカメラ設定とシチュエーション>
・露出はマイナスにしておく(0.7~1)
・背景までカリッと写したいときはF値(絞り)を8~13ぐらいにする。
・手前の桜だけをくっきり写し、背景をぼかしたいときはF4~5.6程度が無難
・できれば太陽は自分の背後に置く(向かい合わない)
・桜以外のモチーフを極力排除する
建物と人、モノと道と人と景観など、モチーフは混在させない。できるだけ桜だけが写るように工夫する。
・人に入ってもらう(それだけでグッとストーリー性が増す)
・撮影に適した時間帯は午前中、もしくは夕暮れの手前
・桜の一部を思い切って強調する
※全体を写そうとしすぎないで。
詳細を書くと長くなるので省きます。
「なんで?」と気になった方は、こちらからご連絡ください。もう少し詳しい内容をご返信します。
●窓口
https://kurokomode.com/contact/
では、作例に移りましょうー
撮影例 ~撮るときに気にしたこと
作例はポイントを踏まえたことが伝わるよう、選んでます。また、残念ながら満開前なので、脳内で花を付けてご覧ください!
●影も写す
影、黒。その印象が、桜の存在感を強めてくれるかなーと。
●落ちている花びらを写す
「枝から落ちた花」というストーリーに情緒があるかなーと。石の上にひっそり降りていたり、草むらにまぎれたりする花びらも、いいかもしれません。
●別のモチーフと一緒に写す
上の写真では「水車」「桟橋の手すり」ですね。土地の歴史や先祖の暮らし、宗教性といったストーリーが桜の風景に重なり、画に奥行が生まれます。……生まれてる? 生まれてほしい。
●あえて逆光(気味)で
<桜を撮るときのカメラ設定とシチュエーション>では、「太陽は自分の背後に」と書きました。正面に光源を置くと景色がシルエットになってしまうので、ちょっとコツが要るからです。
とはいえ逆光ならではの見栄えもあります。眩しい感じが「目を細めながら、それでも見ている」感じを醸し出す、というか。マブイ感。
逆光シチュエーションで撮りたいときは露出をプラス側に設定(1~2ぐらい?)。あとは、フレームから太陽を外すといいかもしれません。
このあたりの調整で、逆光(気味)でもシルエットだけにならず、花の色が見えるようになるかな、と。
●並びを意識する
整列は整った感じがしますし、固有のストーリーがあるので重宝します。ただ、正面から同じサイズでモチーフを並べるとメリハリを欠くのも事実。上の写真のように少し角度をつけ、左右どちらかに重心を置くのも手です。
●場所が分かるものを入れる
撮影場所がどこなのかが伝わると、画に一つ、ストーリーが重なります。広角(※)の場合、全体がのっぺりとしがちですが、地名や場所のモチーフがあるとポイントが増え、写真にメリハリが生まれます。
※空間の全体が伝わるような広い景色の写真
●縦の空間を3つに割る
写真だと「空+桜の枝」「人+奥の桜」「草むら+影」の3分割になっています。
上下の空間、上を広げると浮遊感や非現実的な印象が強まり、下を大きくすると安定感や大地感がアップ。
横を3つに割り、各空間にモチーフを配置する撮り方もあります。
●あおる
桜の下に立って、上を向いてみると、普段は見えない景色が広がります。それだけで「ドキ」っとしてもらえるなんて、そんなに簡単な話はないとしても、いつもと違う角度から眺めるのは非日常的な雰囲気が出ます。見慣れた人も、位置を変えると……ほら、ね?
ちなみに、花を手前に写すときは、青い空を背景にすると桜色が映えるので、おすすめです。
●切り取る
桜の全体は写さず、右側だけを撮りました。
このとき、あえてガードレールとアスファルトの道路、ちょっとだけ入れたんです。
「桜木のすぐそばを車が行き交い、人が歩くこともあるんだな」と思ってもらえるだけで、桜の木立が人の暮らしの近くにあるという印象が生まれるかな、と。……生まれた? 生まれてない?
●風とコラボする
偶然の助けを借りる必要がありますが、風が吹いたときの枝の揺れ、髪の毛の動きが写ると、写真のなかに時間が流れます。
この写真もガードレールと車道をフレームの端に。桜はここで咲き、枯れ、また咲き ―― 何十年と過ごす。人間は道を行き交い、桜よりも遠くへ、短く一生を終え、その狭間に一陣の風が吹く ―― そんな三位一体の時間が裏テーマです。
まとめ
上に書いたポイントを、別のポイントを掛け合わせることも多々あります。切りがないので、今日はこの辺で。
4月以降になりますが、ビギナー向けの写真講習を予定しています。店内のスナップや商品撮影、散歩中のスマホ撮影など、写真はちょっとしたコツを踏まえるだけで印象が変わるので、お役立ちになればと。詳細はあらためてお知らせします。
講習内容のリクエストがありましたら、こちらまでお知らせください。
●ご相談窓口
https://kurokomode.com/contact/
また、桜を撮ったとき「こんな感じで撮ったら、うまくいった!」なんて発見があったら、ぜひ教えてください。
<桜を撮るとき、気にしたこと>
・影も写す
・落ちている花びらを写す
・別のモチーフと一緒に写す
・あえて逆光(気味)で
・並びを意識する
・場所が分かるものを入れる
・縦の空間を3つに割る
・あおる
・切り取る
・風とのコラボ
撮影場所は下記、多可町公式Instagramに詳しいです。
▼2021年3月26日 多可町の桜開花状況
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(2021年3月28日)